アメリカ軍一覧 American AFV in 1/76 & 1/72

Light Tank M5A1 early type (Mirage 1/72)

 

M3軽戦車に続いて開発された車両です。エンジンの供給不足からM3の生産が制約されたことへの対策として、フォード製の自動車エンジン2基を搭載する案から発展したようです。前期生産タイプは1942年3月から12月まで2000両余りが生産され、その後、新砲塔を搭載した後期型へと遷移していきます。アフリカ、欧州、アジアと各地で運用され、偵察任務など多様なタスクを担いました。

Medium Tank M3 LEE (Milicast 1/76)

 

第2次世界大戦の初頭、アメリカ軍の主力戦車は軽戦車のM1、M2でドイツ軍のIII号、IV号に対抗するには無理がありました。そこで急遽生産されたのが、M3中戦車です。75mm砲を搭載できる大型砲塔や砲塔リングの量産技術が不足しており、暫定策として車体に75mm砲を搭載するユニークな形状になったと言われています。この無骨な外観は好みが分かれるところですね。キットはミリキャストのレジンです。

 

M4A1(75) (Dragon 1/72)

 

1941年10月に正式採用されたM4中戦車の端緒が75mm戦車砲を搭載した本車です。鋳造車体で全体的に丸みを帯びた形状が特徴です。シャーマンと聞くと、本車が思い浮かぶ象徴的な車両です。開戦時には性能面で不十分な戦車しか持たなかったのに、短期間で当車を開発・大量生産したアメリカの凄みを象徴する車両だと思います。

キットはドラゴンにBackDogのパーツを組み合わせています。

M4A1(76)W VVSS (Dragon 1/72)

 

中継ぎのM3の車台をベースに、75mm砲搭載の大型砲塔を備えた本格的な中戦車として登場したのがM4シャーマンです。連合軍の主力戦車として終戦まで運用され、様々なバリエーションが存在しますが、本車は、鋳造車体のA1の後期型に76mm砲を搭載するT23砲塔を搭載した型で1944年から運用されました。キットはドラゴン製インジェクションキットです。個人的には、一番好きなバリエーションです。

 

M4A2 (Dragon 1/72)

 

M4戦車の生産が軌道に乗る中、空冷星形エンジンが不足する事態になり、その打開策としてGM製のディーゼルエンジン2基を搭載したのがA2型です。ガソリンエンジンを標準としていた米陸軍には向かず、海兵隊、レンドリース(イギリス、ソ連等)で運用されました。英軍のMk. IIIがこれに該当します。キットはドラゴン製のインジェクションです。太平洋での運用された海兵隊の車両をイメージしています。

M4A3(76)W  (Dragon 1/72)

 

M4シャーマンに76mm戦車砲M1を搭載した武装強化版です。車体が溶接構造になり、エンジンはフォード製の8気筒ガソリンエンジンが採用されています。ドイツ軍のTiegerやPanther相手では能力不足が懸念されましたが、高速徹甲弾を装備することで十分な戦闘力を備え、大戦後期に大きな戦果を上げました。シャーマンの中では一番バランスが取れているように見えます。キットはドラゴンのインジェクションです。

 

M4A3(76) Sandbag Armor (Dragon + Black Dog 1/72)

 

対戦車砲やパンツァーファウスト対策として、土嚢を山のように積んで装甲を補強した仕様です。パットン将軍はこうした対応を臆病者として忌避したと伝わっていますが、模型としてみた場合、個性的で見栄えがします。キットは上記のドラゴン製インジェクションに、Black Dogの改造パーツを組み合わせたものです。

M4A3(105mm)VVSS (Dragon 1/72)

 

M4シャーマンの歩兵支援用バリエーションです。仰角の大きい105mm榴弾砲M2を搭載し、対陣地攻撃などを主たる任務としました。当初は75mm砲搭載型と並行して生産される計画でしたが、諸般の事情で生産開始は1944年と、かなり遅れました。タミヤが1/16のラジコンでキット化していたこともあり、昔からよく知られるタイプです。キットはドラゴンのインジェクション。特徴をよく捉えた好キットです。

M4A3 Iwo-Jima (Dragon + black dog 1/72)

 

大戦末期の硫黄島に投入されたM4A3です。日本兵の接近戦に備えて木材で側面を保護したり、ハッチ回りに鋲を打つなど、現地改修による防御強化策と、米軍には珍しい三色迷彩が特徴です。末期の戦闘は米軍の一方的な攻勢の印象が強いですが、この車両からも日本軍の抵抗の激しさをうかがい知ることが出来ます。キットはドラゴンのキットにblack dogのパーツを組み合わせています。

M4A3E2 ’Jumbo’ (Dragon + Black Dog 1/72)

 

M4A3の装甲を強化した歩兵支援用の突撃戦車バリエーションです。正面装甲は152mmと大幅に強化され、敵の砲撃を正面から受け止めつつ、歩兵を支援する役回りです。254両が生産され、このうち100両余りが手法を76.2mm砲に換装されています。展示車両はドラゴンのインジェクションとBlack Dogの改造パーツを用いて、これを再現しています。

 

M4 with T34 Calliope (Esci 1/72)

 

M4戦車に多連装ロケットを搭載したタイプです。このロケット砲は、パイプ状の発射筒が並んだ形状から、ミュージカル用楽器のカリオペに見たてられ、この名称になりました。キットは古参Esciのインジェクションです。昔から同社のシャーマンは評価が高かったですが、今日の目で見ても実車の特徴をよく捉えた好キットだと思います。

M10A1 Tank Destroyer late production (UM 1/72)

 

対戦車戦闘を担う戦車駆逐大隊用に開発された車両です。M4の車台を流用し、オープントップの砲塔に3インチM7戦車砲を搭載。性能的にはドイツ軍のIV号戦車に比肩するレベルだったようです。1943年末までに6000両余りが生産されましたが、その過半は海外にレンドリースされ、英軍では17ポンド砲に置換したアキリーズとして運用されました。キットはUM社のインジェクションです。

105mm Howitzer M7B1 (UM 1/72)

 

砲兵の自走化の一環として、105mm榴弾砲をM3の車台に搭載したM7自走砲が1942年に採用されました。その後、車台をM4A3に変更したものが本車(M7B1)です。機関銃座が聖職者の説教台に似ていることから、英軍により付された愛称Priestも有名です。ノルマンディー以降、本格的に運用され成果をあげました。戦後もイスラエル軍で活用されています。キットはUMのインジェクションです。

M12 GMC (ITALERI 1/72)

 

今日に連なる大口径自走砲の走りとなったのが本車です。155mmカノン砲をM3中戦車の車台に搭載するコンセプトで1941年から試作が始まり、1942年8月にM12 GMCとして正式採用されました。1944年ノルマンディー上陸作戦後から本格的に実戦に投入されました。想定されていた以上の有用性が確認され、1945年まで各戦線で大きな成果をあげました。キットはイタレリ(旧Esci)のインジェクションで、恐らく日東化学のコピーと思われます。

M32B ARV Recovery Tank (Milicast 1/76)

 

M4のバリエーションの戦車回収車です。砲塔を除去して、砲塔によく似た形状のスペースを搭載し、ウインチと回収用クレーンを装備しています。密度感があり、模型映えする魅力的な車両だと思います。その昔、イタレリ(イタラエレイ)の1/35キットを模型雑誌でみたときから気になっていました。今回はミリキャスト製のレジンを採用してみました。

M3 75mm Gun Motor Carriage early production

(Academy + Modelltrans 1/72)

 

WWIIのアメリカ軍を代表するハーフトラックのバリエーションです。M3ハーフトラックは、M3スカウトカーを半装軌化したもので、高い機動性と実用性を備え、派生型も含め5万両以上が生産されました。本車は対戦車砲を搭載したタイプの前期型です。アカデミーとモデルトランスのコンバージョンの組合せです。

 

M16 Half Track Multiple (Academy + Modelltrans 1/72)

 

航空機の低空攻撃に対抗する装備として、M3ハーフトラックにM45四連装機関銃架を搭載した車両です。別名の「ミートチョッパー」もよく知られています。3500両以上生産され、戦後も広く西側陣営で使用されました。キットはアカデミーとモデルトランスのコンバージョンです。2200発/分の弾幕は強力でしたが、連合軍制空権下では、もっぱら水平射撃に利用されたようです。

M8 Greyhound (ITALERI 1/72)

 

当初は対戦車車両として開発されたものの、制式採用が決まった1942年時点で搭載された37mm砲の能力不足から、偵察戦闘車として運用されることになったのが当車です。フォードが開発・生産を担当し、生産台数は8600台に及びます。戦後も様々な国で運用された成功作です。

キットはイタレリのインジェクションです。最近店頭で見かけなくなってしまいましたが、作りやすい良いキットなので是非供給を続けてほしいものです。

M3A1 Scout Car (Esci 1/72)

 

1937年ホワイト・モーター社により開発された軽装甲車です。1940年から本格的な生産が始まり、44年まで2万両余りが製造されました。戦争初期には前線で運用されましたが、武装、装甲ともに不十分で上記Greyhound等に代替され、徐々に後方任務に転用されたようです。キットは昔懐かしいEsciのインジェクションにBlackDogのパーツを追加しています。

2.5t Truck GMC CCKW (Academy 1/72)

 

第2次世界大戦中に開発・投入されたアメリカの代表的なトラックです。積載量2.5トン6輪駆動構造を備えています。生産量は実に56万台(派生型のDUKWを含む)と、大戦中にアメリカで生産された軍用車で最多を誇ります。戦争映画等でも定番の存在ですね。キットはアカデミーのインジェクション。特徴を捉えた大変良いキットです。

DUKW Amphibious Truck (ITALERI + ACE 1/72)

 

GMCトラックの水陸両用バージョンです。海上の船から物資を海岸まで輸送し、そのまま上陸して陸送する用途です。DUKWは1942年製造の水陸両用の全輪駆動ドラックの略称とのことですが、兵士からはダックの愛称で呼ばれたようです。以前アーマーモデリング誌で金子辰也氏が105mm砲搭載の作成を紹介しておられ、大変印象的だったので、そのミニスケ版オマージュです。

1/4 ton Amphibian Vehicle (Academy 1/72) Vol.1

 

DUKWと並ぶ米軍を代表する水力両用車両です。フォードGPAの呼称も有名です。モノコック型の舟形車体にフォード型ジープ(GPW)のエンジンと走行装置を組み込んで開発され、1942年から生産を開始し、1943年から実戦投入されています。1943年のシシリー島上陸以降、イタリア戦線で多用されたようです。キットはアカデミーのインジェクションです。

1/4 ton Amphibian Vehicle (Academy 1/72) Vol.2

 

1943年から実戦投入されたGPAですが、走行装置はGPWのまま車重が増したことから、陸上での走行性能に課題を抱え、生産は途中で打ち切られれ、多くはレンドリースでソ連に送られました。

このキットは、アカデミーのM3A1ハーフトラックとセットのため、M3のバリエーション展開を図ると、自ずとストックが増えます。そこで別バージョンを作成してみました。

Dodge WC-51 (ITALERI 1/72)

 

小型トラックメーカーのダッジ社が開発した軍用車両です。1941年に生産された1/2トンシリーズの改良型として、1942年に積載量3/4トンタイプの生産が始まり、数多くのバリエーションが生まれました。WC-51もその一つでウエポンキャリア型に分類されています。WC-52と合わせて18万台が生産され、ジープよりも大きな車体を活かして様々な用途に活用されました。キットは旧エッシーのインジェクションです。

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